羽毛布団について

羽毛布団について

どうやらここでは翼を広げなくてはいけなかったようだ。でも翼を動かすための随意筋がなくて、よくよく考えたら翼もなくて、やっぱり正真正銘の人間だった。ここにぼくの人類宣言。わあい。さよなら天国!
人間から引き抜いた羽で羽毛布団をつくりたいし、くるまれたい。ぶちっぶちっと毟ってみる。そのたびに羽がからまっていた先の内臓組織が悲鳴をあげる。肉にほつれている。筋にはさまっている。途中で切れる。その不完全さが、耐えきれないんだよ。表裏ひっくり返して引っ掻き回したい。歯で噛んでから引き抜きたい。そういうときに血が滲んで、新しいぼくになる。その感情で胸いっぱい、それだけで十分。そうするとまた白い羽が生えてくるから毟らないといけないね。そういう焦燥感こそが実存なんだって。羽なんて一本も残さないように臓物ぶちまけたい。肉をあらわにしたい。分解したい。やがて肉片になれば満足できる♪ でもそうなる前にきっと、ぼくらきっと、寿命で死ぬし、そうやって死ねって思ってる♪

羽毛布団について

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さよなら天国!

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-11-01

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