悪夢 ⑧

宅急便で届いた小さな箱。
依頼人は、役所だった。
箱の中は、可愛らしいチョコレートだった。
「バレンタイン?」
まさかな・・・・笑。

「まてよ」・・メイサと思わせて役所!何度となく騙されたパターン。
「えっ!」・・役所と思わせて メイサ・・も有りかーーーー!
そんな妄想さえも現実との境界を失ってしまった。

口の中で とろける甘いチョコ。
メイサの唇は、このチョコのようにまろやかで艶やかで
甘い余韻を俺に与えてくれるだろう・・・。
そう考えると本当にメイサからの贈り物に思えた。

でも この苦味は・・・。
役所のキリストのような顔が、俺の大脳の中で
爆発するように大きくなった。
情報伝達回路が「役所 役所」と叫びながら
次から次へと脳細胞を駆け巡る。
「勘弁してくれ・・・・」

悪夢 ⑧

文中に登場する団体・個人は、実在したとしても 本作品とは一切関係ありません。
あくまでも 作者の悪夢を書き綴ったものです。

悪夢 ⑧

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-11-17

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