小話
「自分を守るための盾を愛だと名付けた
そうしないともう生きられなくてさ」
そう言って君は去った
最高の音楽をあげよう
サイコロの中で踊ろう
充実した危険を冒して
ニヤリと笑う犯罪者のあそびで
本当の事を言うと嘘なのだけれど
あたしはもう耐えられないの
君の盾が剣に変わりもうあたしを守ってくれないのなら
こんな人生捧げてやろう
在りもしない神様へ
殴られることには慣れている
夢中ですらも追いかけられる
屈服させるのが好きだもんな それももう飽きている
最後の音楽をあげよう
サイコの話を聞かせてあげよう
もう誰も傷つけてくれるな
ニヤリと笑う哲学者の心か
死にたくないのもわかっているが
君の盾と剣は自己愛だろ
小話