シンクロニシティについて
シンクロニシティについて
どうしても身勝手をやめることができなくて、だからといって暴れるだけの気力もなく、やがては魂と、魂が変形した星にすべての責任を押し付ける。星からすれば迷惑このうえない。
うるさいモブとうるさくないモブがいたときに、どっちが命を全うしているかって、それはもちろん後者です。このまま空気になってしまいたいと彼女は言った。彼女は六割がH2Oだったから、無理にきまっている。彼女は僕の恋人でした。それだけで僕の頭の悪さは露呈してしまうではないか。お願いです。救ってくれなくてもいいので、神様、ここから一番近い高校に行ってやってください。窓ガラスが一枚だけ割れています。
海王星がぐるりと回る。その軌道上にいつもいた彼女は凍えていた。だから運命を信じたんだ。
走って
すぐに疲れて
それでも視線はまっすぐに
明後日の方向を向いていたことだろう
電流!
僕はもうみじめだ。この生き様に虫さえも侵入してくる。これは幻覚だ、幻覚だと認識することにしよう。まもなく戦争が空を覆う。僕が実感できる最大限のリアリティーを伴って。だから大丈夫だろうと思える自分が憎らしい。自転車をアスファルトにたたきつけた。雨が降る。ぐったりと倒れこむと、もう海王星からはずいぶんと遠い。笑い声笑い声。その中に、明後日の方向を向いた彼女の放心状態。
シンクロニシティについて