かんからかんかん 歌う日の
 かんからかんかん 歌う日の
 季節の変わり目は過ぎ去って

 かんからかんかん 笑う日の
 かんからかんかん 笑う日の
 獄卒どもはとぐろを巻き

 かんからかんかん 叱る日の
 かんからかんかん 叱る日の
 鐘は半歩遅れて鳴り響く

 朽ちて咲いた花 鉛色の蛆は破裂し
 頭蓋から産まれ出たひよこ 湯水の如く叡智を溶かし

 かんからかんかん 歌う日の
 かんからかんかん 歌う日の
 歯と歯の根を合わせるようにして

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-10-10

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted