雨中の蝶
降り頻る雨の中を
夕焼小焼が縫うように流れている
秋の霖雨が夏の残滓を
ことごとく攫っていく
私が抱える侘しさだけは置き去りにして
こんな空の下では
ただ塞ぎ込んでいることしかできない
一人で満たされる空想など
なんの慰めにもなりやしない
荏苒として ただ時は過ぎていく
過ぎていく時の中で
これから失うだろうものに 思いを馳せていた
視界の端に 蛇行する蝶が見えた
落葉と見紛うほどに
その一生の儚さに打ちのめされた
私は悄然として 哀しみに打ちひしがれていた
雨中の蝶
降り頻る雨の中を
夕焼小焼が縫うように流れている
秋の霖雨が夏の残滓を
ことごとく攫っていく
私が抱える侘しさだけは置き去りにして
こんな空の下では
ただ塞ぎ込んでいることしかできない
一人で満たされる空想など
なんの慰めにもなりやしない
荏苒として ただ時は過ぎていく
過ぎていく時の中で
これから失うだろうものに 思いを馳せていた
視界の端に 蛇行する蝶が見えた
落葉と見紛うほどに
その一生の儚さに打ちのめされた
私は悄然として 哀しみに打ちひしがれていた
雨中の蝶