花が散らないために
けさ
目がさめると
月の色に咲いていた
芙蓉は一日花
花がぼうっと桃色に染まる頃
彼らは夢をみる
どこにも行けない彼らのために
神さまがくれた
蝶の夢を
やさしくしたり
怒ったり嘆いたり
雨も風も止めてみたり
世界中の本から「死」という言葉を消してみたり
どれだけお酒を飲んでも
どれだけ絶望しても
どれだけお祈りしても
芙蓉の花は落ちる
わたしだけに見守られながら
九月の
雨降る庭から
あたたかい夢の世界へ
花が散らないために
けさ
目がさめると
月の色に咲いていた
芙蓉は一日花
花がぼうっと桃色に染まる頃
彼らは夢をみる
どこにも行けない彼らのために
神さまがくれた
蝶の夢を
やさしくしたり
怒ったり嘆いたり
雨も風も止めてみたり
世界中の本から「死」という言葉を消してみたり
どれだけお酒を飲んでも
どれだけ絶望しても
どれだけお祈りしても
芙蓉の花は落ちる
わたしだけに見守られながら
九月の
雨降る庭から
あたたかい夢の世界へ
花が散らないために