天明学園物語 第7話

翌日、琴美のクラス女子全員がお見舞いに来た。
「琴美入ってもいい?」「どうぞ。」「あっ、琴美のお母さん。こんにちは。琴美の様子はどうですか?」「昨日からずっと意識不明のままなの。」「そうですか。いつからお母さんはいているのですか?」「朝からよ。」「なら見ておきますので、休憩してきてください。」「じゃあお願い。」
琴美のお母さんは外に出た。
「ねえ皆聞いて。」「どうしたの?」「今日は夜までここにいよう。」「そうだね。琴美のためにもここにいよう。」
その夜、琴美は目覚めることはなかった。琴美が目覚めたのは1週間後のことだった。
「すいません、私たちが来ました。」「入って。」「琴美のお母さん、こんにちは。」「皆、今日もありがとう。まだ琴美は目覚めてないわ。」「そうですか。お母さん、また今日も休憩してきてください。」「ありがとう。」
琴美の母親が外に出ようとしたとき・・・
「琴美?わかるの?」「皆?」「そうよ私たちよ。あなたのお母さんもいるわ。」「お母さんどこにいるの?」「ここにいるわよ。」「本当に迷惑かけてごめんね。」「ううん。迷惑じゃないよ。」「ねえ琴美。」「何?お母さん。」「あなたは病気にかかったけど、その病気がわからないの。でもその病気は重症なの。」「その病気は治るの?」「治らないの。」「うそでしょ・・・お母さん嘘だと言って!」「本当なの。この話は。」「ねえ皆、お母さんも一度外に出て。お願いだから一人にさせて。」「わかったわ。」
言われて外に出た。
「大丈夫かな?」「大丈夫だよ。すぐ琴美は落ち着くよ。」「悪いのは琴美じゃなくて病気のせいだもんね。」
その1時間後、琴美に言われて中に入った。
「琴美、大丈夫?」「うん、少し落ち着いた。ごめんね。」「全然平気だから。」「今日はもう帰るね。」「うん。バイバイ。」
と言って帰って行った。

天明学園物語 第7話

天明学園物語 第7話

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-11-15

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