再婚

再婚する事になった。それで今日は彼の家に来た。
わたしは一度離婚をしているし、小学生の子供もいるから反対されるのは必至だと思っていた。
冬にはコタツとして使ってるであろうテーブルの上には料理が並べられていて、お義父さんは話を聞いてくれた。
テーブルを拭く習慣が無いのか少しベタベタしているテーブルが厭だなと思った。

食事が終わると誰からともなく畳に横になっていった。一応わたしは客であると思うのだけど、そんな事はお構いなしに、普通にお義父さん、お婆ちゃん、姉、弟も次々と横になった。
台所で洗い物をしているお義母さんから
「横になってゆっくりして」
と声がかかったけど、初めて来た家でそんな事出来るはずもない。いつの間にか彼も横になっている。
洗い物が終わったお義母さんも入ってくるなり横になった。

わたしはこんな無防備な人達と家族になるのも悪くないと笑みがこぼれた。

再婚

再婚

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-09-16

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