飢渇
一筋の光を みた
雲間から差し込むそれを みた
俺は
俺はそこに向って 走り出した
無心になって 泥濘の地を駆けた
光は 俺と 同じ速さで
同じ速さで 遠ざかっていった
俺は 狂っていたのだ
縋れるものならもう 何にでも縋りたかった
俺を生かしてくれたのは 他でもない
幻に みずから誑かされにゆく
俺自身の 狂気だった
飢渇
一筋の光を みた
雲間から差し込むそれを みた
俺は
俺はそこに向って 走り出した
無心になって 泥濘の地を駆けた
光は 俺と 同じ速さで
同じ速さで 遠ざかっていった
俺は 狂っていたのだ
縋れるものならもう 何にでも縋りたかった
俺を生かしてくれたのは 他でもない
幻に みずから誑かされにゆく
俺自身の 狂気だった
飢渇