自由律句 37
居候の部屋にひとり
他人が読んでいる新聞で知る
古本から出てきた誰かの誰かに対するメモ
買った本のレシートをそのまま栞にしている
老人の電動カートに追い抜かれた
潰れたレンタルビデオ屋のVHSがずっと家にある
短い坊主頭の所々が剥げている
小さな鳥居がいくつも壁に描かれている路地裏
鍵をかけて鍵をなくした
ニキビを潰そうとしている指が深爪
顔に見合わず深爪
知らぬ間に後輩がタメ口
自由律句 37
居候の部屋にひとり
他人が読んでいる新聞で知る
古本から出てきた誰かの誰かに対するメモ
買った本のレシートをそのまま栞にしている
老人の電動カートに追い抜かれた
潰れたレンタルビデオ屋のVHSがずっと家にある
短い坊主頭の所々が剥げている
小さな鳥居がいくつも壁に描かれている路地裏
鍵をかけて鍵をなくした
ニキビを潰そうとしている指が深爪
顔に見合わず深爪
知らぬ間に後輩がタメ口
自由律句 37