星へ

星へ

今でもふと我にかえることがある

何故彼女と毎日ラインしてるのか
何故彼女は私に返信をするのか

ほんの3,4カ月前までは遠い雲の上にいた彼女
彼女は聳え立つ大岳の上に咲く一輪の花、到底私には手の届くはずがなかった

彼女自ら山を降りたのか
私が彼女の所へ昇りつめたのか
何も変わってないのかもしれない
今はわからない

ただ私の返信に対して彼女からの既読がつき
そしてまた彼女も返信する
この際限の無いやり取りがたまらなく愛おしく
胸が締め付けられるような思いになるのだ

彼女が携帯を覗く姿形
容易に脳裏に浮かべることができる
ただどうしてだろう
その彼女の携帯の中には私がいて
小さい指で私の文字を追っている事を想像できない


「恋愛はただ性欲の詩的表現をうけたものである。」


芥川の名言だ、
この気持ちは一体何なのだ!
この気持ちは私の親和欲求を彼女にぶつけた産物なのか?


彼女は聳え立つ大岳の上に咲く一輪の花、到底私には手の届くはずがなかった。

今日も外は蒸し暑く、空は厚い雲に覆われている。いつからか庭に生えてきた一本の撫子、


この花の育て方を私は知らない。

星へ

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  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 恋愛
  • 成人向け
  • 強い暴力的表現
  • 強い性的表現
  • 強い言語・思想的表現
更新日
登録日
2020-09-04

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