眠れない朝に綴った詩

夏の、残暑 木枯し泣くような童のたましい
海辺にさんさんと降り注ぐ太陽の、遠ざかっていった冷たい手の蒼白よ
貝のように眠りなさい 童の唄は永遠に
緑よ 透き通っていくのだね
おまえの、たったひとつの葉でさえ
弔いに燃え行く 存在の残り香 風に吹き消え
踏み締める草土だ 汚れていく足裏
踏み潰していく葉に涙は暮れゆく浄罪の瑠璃は

眠れない朝に綴った詩

眠れない朝に綴った詩

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-08-27

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