無力な眠り

病棟に(たたず)む孤独な紙。刑務所を犯す顔のない友人。まぶしい液体が闊歩(かっぽ)する直線の日には、血塗(ちまみ)れの質素なお茶あるいは夜の手紙に記された貧しい言葉?叫び回る蛾、複製された夢を歓迎する悲嘆。希釈装置。蒸し猫の暗殺衝動、それは利益の暗殺であり、暗黙のうちに撃つことを忘れた居心地の良い雨で苦しむこと。笛の音。恐怖で囚人を植えて、
「………………。」



瓶の中の隣人に(おびや)かされていることの(みじ)めさ、その(じつ)を問うて、許しとは、(おのれ)を癒すために、拘束具の中に無力な眠りを注ぐこと。柔らかな筆跡、身体をすり抜けて繁殖する痛み。

無力な眠り

無力な眠り

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-08-26

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