1mmについて

1mmについて

ミニマリストを自称していて、でも取捨選択はすごく苦手で、だったらなんでミニマリストになったんだろう。もう自分でもわからないけど、あの日の夕焼けより自分の命は軽いって思っちゃったからかな。なんかやだな。
卓越した思考回路を見せてください。それさえ見れれば生きる気にはなる。タイムラインは日々更新されているというのに、未だ古典を斜め読みする馬鹿者ども。落雷と、山火事と、コロナと、せまってくる八月の終わり。憂うことができる人間に生まれたかった。明日もし晴れていたら、夕方一緒に図書館を燃やしませんか。悪いことは何一つないのに猛省したい気分。伽藍洞の心臓を、伽藍洞の夕日を、可視化してよ。言葉じゃどうにもならない現実に耐えようぜ。そして、なんでこんなことしてるんだろうって首をひねろうぜ。
「退屈だ」ってきみは言うけど、今この瞬間にもきみの残念な歴史が刻まれている。退屈に謝れ。少なくとも、お前よりも退屈の方が大衆性があるよ。退屈を静かに微分するけど、何かが間違えている。ぼくが生まれてきた側の世界のせいだ。時間と空間をぐちゃぐちゃにしたまま寝坊したい。というか、もうずっと起きたくない。栄養ドリンクと睡眠薬をいっしょに飲んだらどうなるのかな? 頭の中でスパークした、偉大なる妄想と現実、それから吐き気。はい、ダメ人間のできあがり。

1mmについて

1mmについて

栄養ドリンクと睡眠薬をいっしょに飲んだらどうなるのかな?

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-08-26

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