未完成について

未完成について

地図に載っていない島を地球儀で探す。自堕落はぼくらをちょっぴり大人にしたまま、さよならもしないで逃げていったね。で、完全な大人にはなっていないからどっちつかずな残酷さだけが残ってえぐいわけだよ。右から二番目の星は今日もテロ三昧さ。
存在自体が夜更かしに代弁される。
十七歳で、素数です。教室に41人はいってます。粒子の運動を視覚的にとらえている化学の時間。でも、自分は文系で、人間はみんな生まれつき文系だったんじゃないかと思うよ。教室で物理的に浮いていてもなんか違和感ないよね。十七歳で斜に構えているだけで息ができるやつなんて、ラノベの主人公くらいしかいないってことをラノベ作家だけが知らない。暴言のはじっこだけを切り捨てて前進しなさい。もはや何やってるのか自分でもわからなくなってくるから。時間が止まっているから教室は大人にならなくて、切り落とされたぼくの手首はきっとワニに食べられる、でもこれは食物連鎖って言葉になって教科書に載せられて、ぼくは自分が理系であることを恨んだ。暴言の切れ端がいつかは野性になる。豊かな自然をつくる。インディアンが眠っている木陰になる。そういうことにしておいてあげよう。

未完成について

未完成について

人間はみんな生まれつき文系だったんじゃないかと思うよ。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-08-24

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