ゴミを天使は拾わない

お前はゴミだ
雨が降る中捨てられていた
投げつけられて
打たれて
蹴られて
あちこち壊されて
最後は捨てられた

雨がやみずぶ濡れで空を見上げた
ふと体が浮くのを感じた
お迎えが来たのだと感じた
私の体は天使に運ばれる
感じる体温
聞こえる鼓動
目を開けると天使じゃなくて人だった
綺麗にしてくれて
前より大切にされた
そして自分も周りも輝いた

私はゴミじゃなくなった

ゴミを天使は拾わない

ゴミを天使は拾わない

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-08-21

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