盲目の絵師
盲目の絵師は固有の色彩を渇望して
自分を傷め付ける事を辞められない
あなたの構想はとうの昔に出尽くしてるんですよ
誰がそんな事を言うのかと思うと
とうの昔の自分だったりするんだよな
君が誰かの複製だと罵られても
僕には君を愛する権利がある
君がその筆を刃物として振るっているのなら
君には僕に愛される義務しかない
自分の骨で生きてない気がする
それは今まで誰かに生かされてきたという証拠で
自分も誰かを生かしてきたという可能性でもある
少なくとも僕の一部は君の骨だ
だから聞いてくれよ、
これだけは君に言わなきゃけない
君が複製だろうがなんだろうが
僕は僕を生かしてくれた君に出逢えて
心からよかったと思う
盲目の絵師