人に会いに行こう
旅っていいですよね。
人生の賛歌をレコードプレーヤーに乗せて、
旅に出よう。思い出の地へ行こうか。
思い立った足は何処へ、行くのか。
そこには誰かの思い出に恋い焦がれ、目頭を熱くする人間の眼差し見えるだろうか、それとも正に
それを描いている最中だろうか。
ある時は冬の凍える寒空の下で、
ある時は春の花が運ぶ風の中で、
ある時は夏の太陽が狂わす熱に纏われて、
ある時は秋の色に染まるのをただ眺めて。
舟の羅針盤に心臓はない、針が指す先をしかめっ面で見るか導いた変化の薄い人生の海をただ眺めているか。だから思い出の地へ行こう、本当の人に会うために。
人に会いに行こう
純愛なのだろうか、