鬱嘆
貴方は殺している
坂の風が私の空になった心臓を撫でるのでとても気持ちが悪いのです。
朝のよい空気さえ、私には夕焼けの頸を切り、溢れんばかりに吹く鮮血にしか見えず。
貴方の言葉はそれほどに、薄く、そして私のことを愛しているという虚言や妄言を吐き続け、私をいつまでも安堵させるのです。
私が少しでも不安を呟けば。
それはもう仲間と言わんばかりに悲しい目を向け、辛かったねとそれだけ
言葉だけで慰めるのです。
私はもうダメなのです。
キレイ言はもう終わりましたか?
貴方の笑みに移る虚像の狂笑は、まるで私の悲哀の相で
死に至る私の叫びさえアナタハ見捨てそして片足を斬った噴き出す憎悪にすら嫌悪だけを示し、私に向けたのは、空っぽになった貴方の笑顔だけで
暗い部屋の中光を灯します
怖いので、貴方を変えようと何度も試んだのにアナタハ私の過去に帰るのです
貴方たちの思惑のせいで私の過去は幻想で現実なんてなくて
自我の境地は未知に漂う星屑の蟲の欠片で
もうアスラビの炎が手の甲に燃え移っては、嫉妬に代わって元の私を蝕むので、私は殺されて当然なのです。
ああ今にも耳の内を流れる濁流をせき止めようと、大音量に上げた無造作に作られた親の名も知らない子のありかもわからない迷子の体を持った人間の世迷言を流し込んでは抑え込む。
震える手は怖いものに怯えてる風に思わせたいからかな?
鏡に映りこむ私の顔は貴方の嫌いな顔でした。
鬱嘆