天明学園物語 第4話

「琴美。大丈夫なのか?」「本当に大丈夫だってば。」「今日、体育があるぞ、どうするつもりだ。」「正直に言うしかないじゃない。」「そうだな。」
体育の授業が始まった。
「先生見ての通りです。手と足が手術の後遺症で動かないんです。」「わかりました。体育のテストで頑張ってください。」「はい。」
そして体育の授業が終わった。
「琴美、今日の体育の授業はひまだったでしょ。」「うん。本当は体育やりたいんだけどな。」「今度家庭科の授業で調理実習があるけどどうするの?」「できないわ。だってこんな体だし。」「そうか。私が琴美の分を作ろうか?」「ありがとう。」
教室へと戻って行った。放課後、すぐに家に帰った。
「お母さん、今日はいっぱい手伝ってもらったの。」「そう。よかったね。」「お母さん、胸が苦しい。」「大丈夫?」「ダメ・・・。」「救急車呼ぶわ待ってて。すみません、救急車をお願いします。娘が苦しがっているので早くお願いします。」「わかりました。」「琴美、少しの辛抱だよ。すぐ救急車が来るから。」
そこへ救急車が来た。
「大丈夫ですか!」「娘を。返事をしてくれないんです。」「わかりました。お母さんもついてきてください。」「わかりました。」
病院に到着した。
「お母さんは待っていてください。」「はい。」
1時間後、手術室から出てきた。
「意識不明の状態です。集中治療室に来てください。」「わかりました。」
集中治療室に行った。そして翌日琴美は目覚めた。
「琴美大丈夫?」「ええ大丈夫。」「そうだ。先生が話があるって。」「そう。」「琴美さんもう大丈夫ですか?」「はい。」「琴美さんこれからは少しの間、学校に行けないかもしれません。」「うそでしょ・・・。」「これから頻繁に心臓発作が起こりうるからです。また外出は許可が必要ですので。」「わかりました。」「これからどうするの?琴美?」「明日、個別室に移動でしょ、もう勉強するしかないわ。」「そうね。学校の先生を放課後呼んだら?」「そうするわ。」「じゃあ、学校に連絡しておくわ。」

天明学園物語 第4話

天明学園物語 第4話

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-11-11

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted