アナザー・ライフ ~another・life~ Numberⅰ
アナザー・ライフ ~another・life~
Numberⅰ 『未来予知』
「フワァァァ・・・」
久し振りにした、大きなあくび。
―眠い・・・。
いつも退屈な社会科の授業で、理亜は、ウトウトと眠くなっていた。
机の上には散らばったシャーペンと消しゴム。あと、色ペンが何色か筆箱から飛び出ている。
「・・・・・・」
寝ぼけていた。いつも繰り返される、常連の夢。
「・・・う~ん・・・」
気持ちよく寝ていたその時。
バシッ!!!!
教科書と理亜の頭で生み出されたとても上手く鳴った、綺麗な音。
どうやら、寝ていたことがバレてしまったのだ。
「こら、龍谷!なに寝ている!?ちゃんと授業に集中しないか!!そもそもお前は・・・」
―はいはい、また始まった・・・。長いお説教。
社会科の先生で、生活指導の教師でもある、メガネをかけた三在先生は、いつもいつも説教が長い。
「反省してまーす、ごめんなさーい」
ふざけて言ってみた。でも、この2つの言葉を言えば、この教師は説教をやめる。いつものことだ。
「よろしい。では、授業にもどるぞ」
それから、理亜は計4回も寝そうになった。帰りの会では、もうすでに寝ていた。
∽
「イヤァァァァァァァァァ!!!!!!」
手を伸ばす。いくらやっても、届きそうにない。もがく。黎穏とは、どんどん離れていく。
―黎穏が行っちゃう・・・!行かせる・・・もんか・・・!!!!
体中が熱くなって、何かの変化があった気がする。
意識が朦朧としている中で、目の前の黎穏と兵士が驚いていた顔があった。
∽
「嘘だ・・・・、嘘だ・・・・!!」
必死に、目の前で倒れている黎穏を揺らす。声をかけてみる。
・・・返事がない。
黎穏の血が自分に染み渡ってきている。
―急がなくちゃっ・・・!!!
「黎穏!黎穏!!」
いつまでも、黎穏を呼んでいた。声が枯れても。日にちが経っても。
黎穏の声が聞きたくて。
黎穏のことしか考えられなくて。
その思いだけが募って。いつまでも呼び続ける。いつまでも。
「お願いだから、目を開けて!!!!!!」
「黎穏!!!!」
∽
「・・・!?」
息が立っている。心臓の音がよく聞こえる。
―どうしたんだろ・・・。なんかうち、怖がっている。さっきのは・・・。
未来予知っていうやつ・・・?
さっきのは、何だったのだろうか。気になってしょうがない。
「大丈夫だよね?大丈夫!じゃあ、もう一回寝よ!」
理亜は、そのままベッドに横たわり、無我夢中で眠りについた。
だが、理亜はまだ知る由もなかった。これが、後先、起こることに。
アナザー・ライフ ~another・life~ Numberⅰ
またまた登場、燐ダス(。・ ω<)ゞ
みんな待っていたかなぁ~!?
((誰も待ってねぇーよ(怒)
えっと、プロローグでは理亜たちの過去、だったのですが、この話は現代、という視点で書いています。
あと、途中から出てくる、意味のわからない話。
あれは理亜の夢、という設定です。
また、黎穏っていう人、前から出てきていますが、読めましたでしょうか・・・?
あれは、レオン、と読みます☆
これから広げっていく、『anotherの世界』。
乞うご期待!!