雨の夜

ホテルの屋根に降る雪は
過ぎしその手か、囁きかㅤㅤ中也

深更、窓を打つ雨は、
君の涙か呼ぶ声か

君と別れたあの晩は、
いつも窓を叩いてる

ケータイ越しの声みたく
耳をつけ、その音を聞く

頬に伝った水滴は、
結露か雨か……

深更、窓を打つ雨は、
君の涙か呼ぶ声か

でもこの窓は、開けられない……。

雨の夜

雨の夜

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-07-23

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