墓標と交点
前進するのも後退するのも
いつも何かを突き放していて苦手だ
前も後ろもわからなくなりながら歩いていれば
わたしと同じような歩き方をしている人に
いつか巡り逢えるのだろうか
そのとき、わたしとその人はそれぞれ
あるいは一緒に 何処かを目指したりするのだろうか
それとも、何処も目指さずにまた
生死の境を縫うように廻り
いつか此処とは違う場所で
いつかあの日とは違う顔で
巡り逢ったり、するのだろうか
巡り逢えずに、死ぬのだろうか
巡り逢わずに、生きるのだろうか
わたし達ふたりの足跡を
ふたりそれぞれ、傍観しながら
墓標と交点