14「僕らの終結」 第3話

蓮sideです

また・・やってしまった
隼ちゃんのことを傷つけたい訳じゃないはずなのに
いつも傷つけてしまう
隼ちゃんは本当にやさしくて
こんなオカシイ私を受け止めてくれる
こんな、周りの人から見たら引かれるような自分を
こんな私を誰よりも分かってくれようとしている
けれど、所詮隼ちゃんは他人
幼馴染っていう他人
結局自分のこと一番分かってるのは自分
それは変わりようもないこと
髪の毛をくるくるさせてつぶやく
「・・・私って本当に可笑しいなぁ~・・。」
私はすぐそばに落ちてある木の枝をつかんで
かがんで地面に
「長谷川 蓮」
と大きく書いた
「うっわ・・。改めてみると結構自分って丸字じゃない。」
なんて、どうでもいいことを呟いてみた
ブレザーのポケットから
いつものコロンを出して
手につけて嗅いで
ゆっくり目を閉じる

私は誰?
長谷川蓮だろ
アンタは誰
俺も長谷川蓮だ

じゃあ、俺は誰な訳?
そりゃあ、長谷川蓮に決まってるじゃない
じゃあ、お前は誰だよ
私も長谷川蓮よ

お前は女♀?
そう。私はれっきとした女
じゃあ、あなたは男♂?
そうだ。俺は男だよ

延々と2つの精神はこの1つの体の中で話す

私はゆっくり目を開けた
「これじゃ、埒明かないわね。」
精神は2つあるのにねぇ~・・
何で体はひとつなのかしらねぇ・・
「はは・・しかもこっちの私のほうが・・・。」
声が震えた
その先の言葉は心で思っていてもいえなくて
誰も聞いてはいないのにつぶやくことすらできない
コロンをじっと見た
目から自然と2粒ほど涙が出た
私は目をこすった
「泣いててもなんにも始まらない・・よね・・。」
私はコロンをポケットにしまって
自分の頬を強く叩いた
「うん!・・・頑張らなくちゃ・・だねっ!」
わたしは立ち上がり、
校舎に戻った

14「僕らの終結」 第3話

はい、3話もたっているというのに
全然おはなしが進んでませんね。
ちなみに同時進行です

3話について・・・

今回は蓮sideでした
蓮は1話目のあとがきでいったように
男なんですが女です

そして今回出てきたコロン。
このコロンは蓮が変わるきっかけとなったもので。
このコロンのにおいをかぐと
もともとの蓮の男の精神と今の蓮の女の精神とが会話できるという
ナンでも展開ですね。
事実、こういう蓮みたいな人がいるのかすら私にはわかんないで
それこそコレは非現実的なことですね
ここはスルーしておいてください

さて次回は爽汰sideです

ちなみに爽汰は私が一番好きなキャラです

14「僕らの終結」 第3話

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-11-11

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