14「僕らの終結」 第1話
「あの・・ごめんね隼君・・・別れよっか。」
あ・・またこのパターンだ
俺がアイツとしゃべったあと何故か俺の歴然の彼女たちは
俺に別れを告げる
絶対、なんか勘違いしてると思う
「何で?。」
俺は彼女を壁ドンしてみた
「俺のこと嫌い?。」
彼女の顔がみるみるまっかになっていく
すると彼女は少し下をむいた
あ、でた
やっぱこいつもそうじゃん
ぜってぇこいつも今までとおんなじことを次に言う
「だって隼君は蓮ちゃんのことが好きなんでしょ?。」
・・・・やっぱそうだ
「・・・っつ何でそうなるの?。」
「・・だって隼君いつも蓮ちゃんと一緒にいるし・・。それに」
彼女が何故か泣きそうな顔になる
「2人が抱き合ってるのみたよ・・。昨日の放課後。」
彼女がその言葉を言った後
俺はそのことに対して何も言えなくなった
アイツとはそういう関係じゃないといえなかった
彼女は何にもいえない俺をみて
「明日からは普通のともだちだね。」
と寂しそうな顔で笑って校舎に戻ってしまった。
俺はいつもその後すごく変な気分になる
ドキドキ・・?
いや違うな
ひやひや?・・・これも違う
もやもや・・・これが一番しっくりくるか・・・
もやもやしているとき浮かんでくるのは
さっき別れた彼女とアイツの顔
「はぁ・・・う~ん・・えぇっとぉ・・・?。」
何が何か分からなくてただずっとそんな気持ちになるのは
自分でも好きじゃない
「隼ちゃん!。」
どこからともなく幼い女の子の声がした
振り返ってみると
今、思っていたアイツがそこにいた
「何だよ・・蓮。」
俺が視線をそらして嫌そうに返事をすると
蓮はちっとも笑っていないような笑顔で
「また振られちゃったねぇ?・・。」
といった。
「そんなに嬉しいのかよ?俺の彼女がいなくなって・・・
蓮・・いいかげんにしろよ・・・。」
蓮は不気味な笑みを浮かべた
俺はその笑みにいつも悪寒を感じる
「嬉しいよ。だってぇ~・・私ぃ~蓮くんの彼女になりたいんだもんっ。」
「・・・・・・。その言葉遣いやめろよ。」
キモチワルイ
お前の言葉でしゃべれ
お前の本来のしゃべり方で喋れよ
そういえたら一番いいけれど・・・
「・・・くすくす。案の定隼ちゃんのことだろうから
きもちわるいって・・思ったでしょ?。」
「・・・・。」
「ほうらっ! 図星~・・・。」
蓮はすこし嬉しそうな顔をすると
ハァ・・とため息をついた
「キモチワルイなんてぇ~思わないでよぉ~っ。
だってどうみたってぇ~私女じゃぁん?。」
蓮は綺麗にまとめたツインテールをぎゅっと握って
ぱっと離した
蓮のきれいな茶髪がふわっと舞う
俺は不覚にもドキッとしてしまった
「・・・・ね?そうでしょ。隼ちゃん。」
冷たい顔で蓮は笑った。
俺はドキッとしてしまったことに自分で怒りをかんじた
そしてその怒りを蓮にぶつけた
「ふっざけんな!お前は女なんかじゃねぇよ!!
女の仮面かぶったれっきとしたおと。」
「ぐあっ?!。」
いきなり首をしめられ、俺は最後の言葉が言えなかった
蓮は俺を人間とは思ってないような冷たい眼で見る
「くぅ・・っ、うがぁっ。」
力強すぎだろ・・・
身長182もある俺を蓮は片手で持ち上げている
「・・・それ以上・・・言うんだったら
いくら・・隼ちゃんでも殺すよ?。」
蓮が俺をにらみつける
「・・・ぐぅっ・・・殺せるっもんならぁっうっ殺してみろよぉ・・。。」
俺は蓮をとても冷酷な目で
軽蔑の目でコイツをにらんだ
すると蓮は俺の首からいきなり手をはなした
俺は地面にたたきつけられた
その瞬間やっと息をすることができた
「はぁっはぁっ・・・うぉ・・ぜぇっはっ。」
「・・・そんな目で・・見ないでよぉ・・。」
蓮の目から涙が落ちた
蓮は泣き始めた
俺は力が入らなくて立っている蓮を見上げるしかなかった
蓮は同じく力が入らなくなり・・ぺたんと地面についた
「うっうっうぇ・・・ごめんなぁ・・・
隼・・・許してくれよ・・隼ちゃぁ・・許してぇ・・?。」
蓮は言葉遣いがあやふやになっていた
男と女がまじっていた
けれど、どうみても彼女の・・いや彼の泣いている姿は女だった。
けれど彼のからだは男だ・・・
精神は女と男が混じってる・・・
本当に神様は酷いことをするもんだなと人事のように思った
「いいよ。・・・俺こそごめんな・・・。」
「隼ちゃん!・・・。」
蓮はぱっと明るい笑顔になった
俺はこのときの蓮の顔が大好きだ
何もかも忘れ去って本当の蓮の顔に戻るから
いつも毎日こんなことの繰り返し
あの日からずっとこんなことの繰り返し・・・
もう慣れちまったなぁ・・・・
蓮が俺に抱きついてくる
俺はぽんぽんと背中を叩いてやった
すると蓮は俺の顔をぱっとみて
さらににこっと笑った
俺は精一杯の顔でにこっと返してやった・・・・
14「僕らの終結」 第1話
どうも。
美空です!
この作品「14「僕らの終結」」は私にとって思いいれのある作品です
まず主人公が私と同じ年齢、つまり中学2年生から物語がスタートします。
そしてこの小説で読者様に一番考えてほしいのは
「自分」って何だろう?って事なんですね~・・。
「性」「恋愛」「友情」これがこの作品の主なものとなります
そしてこのお話は主人公は隼なのですが
「蓮」という男の子を一番に皆様に理解して頂たいのです
蓮は性同一障害者に似たような病気を持っています
この子は別に性同一障害ではなく
大きな理由があってこういう風になったのです
そして、私も性同一障害というわけではありませんが
蓮と似た部分もあります
また、この作品の主人公はさっきも言ったように隼となっていますが
この作品は「蓮と隼達支える側の人生劇」ともいえます
説明が長くなりましたが
よかったらこれからも連載していきますので
見てくれると嬉しいです