ない

言うだけなんだから許してくれよ、誰もここにはいないけど。何も持って生まれてこなかったのは皆同じはずなのに、いつしか皆たくさん持っていた。持っていないのは俺だけだ。それがとても寂しいし、惨めだ。いっそのこと誰もいなくなればいいのに。そうすりゃ、俺は自由に楽しく生きていけるはずなのに。笑顔で追いやっているのは偽善者のお前らじゃないか。畜生。

ない

ない

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-07-16

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