きみの創世記をひたすらdisる
きみの創世記をひたすらdisる
料理よりも皿のほうがでかいことが、どうにも腑に落ちないから、テリヤキチキンがおいしいけれど、わざわざ記録するようなことじゃない。
夏だけど、昨日が雨だったからなんとなくの夏で、それなりにいい天気で、炭酸飲料みたいな日差しの下、青紫のアジサイとか黙禱とかが、霊気みたいにせりあがってくる、二十一世紀、まどろむけれど眠くない、女の子の後ろ髪だけを考えては、うわの空でハサミをいじる、ヘアゴムごとばっさりと切る妄想をする。
しあわせは、きみの創世記をひたすらdisる。
心臓の存在を知ったから、中二病みたいな言葉を吐いていた。やがてそれが恥ずかしくなって、でもなんだか暇だった高校時代。受験勉強がただただ愛想よく流れていくのを眺めた。あなたの夢はなんですか。答えを先延ばしにして大学に行った子。答えを出せないゆえに大学に行った子。答えを出したくて、でも余裕のない浪人生。高校から帰るバス、降りる駅の近くに駿台があった。街自体に愛着がないからわりとよく覚えてたよ。気がつけば二十歳になっていて、自分の中では十二歳のような気がしていたけど、まぎれもなく本当で、空想中ではませていた。政治家だって理由だけでみんなバカだと決めつけていたし、中学生を一つの概念としてとらえていたよ。
空想中ではませていた。
しあわせが、きみの創世記をひたすらdisる。
きみの創世記をひたすらdisる