青い飴玉
体内に滞留しているものが静かに、ゆっくりと結晶していく
そうして出来た飴玉をわたしは誰にも、誰にも見せることなく
飽きることなく、口腔内で遊ばせている
そうして誰にも、誰にも見られることのない秘匿物がひとつ、またひとつと生まれては果て、果てては蘇る...
私にしか解らない孤独と、青さと、寂寞がそこにある
私は誰にも、誰にも知られることなく私自身を腐らせていく...
転がすほどに味を濃くしていく幾つもの飴玉が
禍々しい自我を宿し、私自身を転がし始める...
喉の...喉の奥が涸れる、涸れる、涸れる!詞も涸れて伝わらない...
孤独と、青さと、寂寞が綯い交ぜになり、永遠の哀しさが生まれる
巨きな洞の深奥で、私は青い飴玉になる...
誰かが、誰かが来るのをずっと待っていた
私をそのまま取り込んで、私になって哀しんでくれる誰かを
哀しい循環の終りと
正しい循環の始まりを...
青い飴玉