せかい

海百合 海月

 いつもかんがえてるのは、こどものおもちゃ箱のなかの、混沌としたいちぶであるって、こと。
 かたづけなさいと怒られることのない、ひとりひとりの責任が明確で、じゆうで、残酷なそこで、こどもはちいさくため息をついた。
 台風がやってくると、そのかなしみともくるしみともつかない感情を、吹きすさぶ風におもわざるをえない。胸がおしつぶされて、ちょっと、泣きたくなるような、あれ。
 彗星の尾。恐竜のしっぽがとれた。それは、うまれてはじめて、すきになった、もの。
「ほら、ぱぱ、まま、とか、さいしょにいうのは、そりゃ、くりかえしくりかえし、その音をきかされるからだよ」
 恐竜のしっぽはもとどおりになるでしょうって、かんたんにいうやつらとは、なかよくできないよ。
 月がかげる。かれには、月のうらがわは、おもて。
 うらおもてって、その程度のことだ。
 赤色巨星が地球をおわらせるとき、ぜんぶわすれて、「りっぱな」おとなに、なる。

せかい

せかい

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-07-05

CC BY-NC-ND
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