せかい
いつもかんがえてるのは、こどものおもちゃ箱のなかの、混沌としたいちぶであるって、こと。
かたづけなさいと怒られることのない、ひとりひとりの責任が明確で、じゆうで、残酷なそこで、こどもはちいさくため息をついた。
台風がやってくると、そのかなしみともくるしみともつかない感情を、吹きすさぶ風におもわざるをえない。胸がおしつぶされて、ちょっと、泣きたくなるような、あれ。
彗星の尾。恐竜のしっぽがとれた。それは、うまれてはじめて、すきになった、もの。
「ほら、ぱぱ、まま、とか、さいしょにいうのは、そりゃ、くりかえしくりかえし、その音をきかされるからだよ」
恐竜のしっぽはもとどおりになるでしょうって、かんたんにいうやつらとは、なかよくできないよ。
月がかげる。かれには、月のうらがわは、おもて。
うらおもてって、その程度のことだ。
赤色巨星が地球をおわらせるとき、ぜんぶわすれて、「りっぱな」おとなに、なる。
せかい