【超短編小説】蛇口

六井 象

 青空の真ん中に、蛇口がぽつんと浮いている。雨を降らすでもなく、雲を作るでもなく、ただぽつんと浮いている。蛇口型のUFOなのだと言う人がいる。水の神様のお社なのだと言う人もいる。どちらにせよ、宇宙人も神様も、蛇口の管を通ってにゅるんと出てくるのだろうか。可笑しい。蛇口は今日も、むっつり、ぽつんと浮いている。

【超短編小説】蛇口

【超短編小説】蛇口

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-07-03

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