自由律句 17

自由律句 17


不法投棄の看板が不法投棄されている


洗濯物たなびいて煙草呑むおじさんがひとり


半裸のおっさんの背中たくましくて漁師


夕方の漁船らが波に(はた)かれ踊る


夜中の堤防で釣竿が無数に光る


無限に食べれると言ったがいけても三杯


他人のアラームが鳴っていて他人が止めない


蜻蛉(とんぼ)が空中で青姦


郵便配達夫がついてくるがそういうルートだ


百葉箱の位置だけは変わらない


その気はないのに防犯ライトが照らしてくる


カラーコーンが底だけになっている

自由律句 17

自由律句 17

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-29

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