⬛︎朗読詩「ホログラム」
そして、ゆっくりとその手から宝石のように煌きは落ちてゆく。
なにも嘆くことはないよ、ってきみが言うものだから
プリズムのままあたしは融けたんだ三面鏡に立つ世界樹のふもと。
*
ハロー、ハロー、ハロー。
触れずにわかる。
ハロー、ハロー、ハロー。
いきとしいける。
*
なにも嘆くことはないよ、ってきみが言うものだから
プリズムのままあたしは融けたんだ。
夜の影にぼんやりと浮かんで、ゆらりゆらりと渡る。渡る。
虚ろな瞳でもわかるくらいに。
発光することも。
ゆらりゆらりと渡る。渡る。
*
煌くせかい
たちゆらぐ
きみと
きみと
きみと。
*
そして、ゆっくりとその手から宝石のように煌きは落ちてゆく。
なにも嘆くことはないよ、ってきみが言うものだから
プリズムのままあたしは融けたんだ。
⬛︎朗読詩「ホログラム」