自由律句 6

自由律句 6


警備員のチャリに空き缶


苔のプールで浮くあめんぼにも小糠雨(こぬかあめ)


玄関先で死ぬ蝉がいる


ビート板がかじってある


眼球を洗うための蛇口に並んでいる


野球部の私服が皆同じ


りんご飴が食べきれない


祭りで買った光る輪っかを冷凍保存


水あげてもいつか枯れる花に水やる


猫が帰ってこない


鏡に映る背中が汚い


潰した蚊から他人の血

自由律句 6

自由律句 6

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-22

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