積極的逃走
草の根の奥で眠る夢を見た
どうしようもなく美しい夜の後で
君も思うだろうそう明日の朝には
わかるよって言ってまた帰っていく
どうしたってそう今はそう
溶けていく中で生きていくしかないさ
僕らの後についてくる声を
さあ見つけに行くんだ二人で
遠くない海へ行く車の窓を開けて
湿った香りをまとった僕らの騒ぎ
足を崩して見えたその先にある
景色を見るんだと視線を交わす
どこまで行こうが帰る道はある
そんなことはもう忘れて走りたい
暮れた後の薄い光を浴びて
どこまでも行く君と行くんだ
先はないどこへ行ってもそう
それならば探すだけさ雲の切れ間に
のぞいた星と共に探すだけさ
僕らの仮の住まいのあとさきを
積極的逃走