Purified

捩れた夜の果てで人知れず 快い不自由を探していた

はじめから無い地図をまた失くしたみたいな顔で

首を絞めているのがどちらなのか またわからなくなってしまう

ひとつの標識もない場所で ただ立ち尽くしていた夕方

冷静になりすぎるのが無性に怖くなって

夜を最期に照らし合わせるなんて

もうやめにしたいと思った

そのままの意味ですべて受けとりたかった

淀んだ渦に呑まれていく

その連鎖になにもかもが歪められていく

本当の絶望は 信じることを諦めることだから

独り善がりの言語でもいいから一度

一から十まで吐きだしてくれることを望むよ

自分を正しく裏切ってはじめて

犠牲に逃げない生き方ができた気がした

Purified

Purified

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-11

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