僕の椿

落ちた椿の頭を拾い上げて一枚ずつその花弁をはぎ取っていったならば、最後に残るあの真ん中のものは何といっただろう。理科の時間に習ったような、習ってないような。それより私は倫理を学んだ方が良さそうだ。ごめんね、椿。僕は好きだよ。美しく、堂々と、死ぬ前に地面に落ちている君が愛おしいよ。

僕の椿

僕の椿

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-09

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