私、枯れたの

髪の毛が全部死んだ。前はよく話しかけてくれたのに、今はもう白くなってしまって毛先を見つめても力なく萎れている。いっそ染めてみよう。髪は見事に真っ黒になった。うんともすんとも言わない。きっと私が悪いんだ。私は裸足になり、良質な土に足を埋めた。温かい土だった。私はそこで立ち尽くした。

私、枯れたの

私、枯れたの

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-09

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