美しい顔

美しいと思った横顔は不思議と味気なく見えた。君は意外と誰かを馬鹿にできる人間だったんだね。私、君の横顔を見て、自分の見る目のなさに絶望したよ。君の顔立ちは今日も端正で、鼻筋から唇にかけての角度が彫刻みたいに完璧で、それでいて意地悪さが滲み出ていた。なんて最悪な芸術品なんだろうね。

美しい顔

美しい顔

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-09

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