狂った女性。

「あなたが×××だなんて、誰が言ったの?」
「誰が、知っているの?」
「あなたが、×××だなんて・・・。」
「誰がそんな事実受け止めるの?」
「少なくとも、わたしにはむりよ・・・」
「だって、そうじゃない?・・・」
「そんなこと、どうして受け入れられるって言うのよ?」
「無理よ・・そんなこと。」
「へ?」
「・・・受け止められる女性がいた、って?」
「・・・・・・・・うそよ。」
「・・うそだわ。・・・」
「そんなヤツ、いるわけないもの・・・。」
「わたしが、あなたを受け入れるのよ?」
「知ってる?わたしがあなたを受け入れるのよ?」
「ねえ。・・知ってた?」



(ふざけるんじゃないわよ・・・っ・・。)
(あなたはわたしのものだって、きまっているのよ・・)
(だのに、どうして他のところへ行くのよ・・・)
(おかしい。おかしいわ、・・・どうして、おかしいわ・・・、)
(うそよっ!・・・うそ・・・・決まってる)
(あの人は、あたまがおかしいから・・・)
(そうよ。・・・あたまがおかしいから、分からないんだわ。)
(ちゃんと教育しなおさなくちゃ。)
(わたしが、教育してあげるのよ・・)



「分かってるわ。分かってるわ。」
「そう。あなたは自分で大事なものを見つけたのね。」
「良かったわね。よかったわ。」
「わたし、本当にうれしいのよ・・・・」
「でもね。あなたが幸せになれるかどうかは、分からないのよ。」
「まだ、決まってないのよ。」
「何故、って。わたしがいるからよ。」
「あなた、わたしを捨ててく気・・・・?」
「捨てられないわよ。どこまででも、付いていくから。」
「ぜったい、付いていくから。」
「怖がらないで。喜んでいいのよ・・?」
「喜んで。いいのよ?・・怒らないから。」
「怒らないから・・ね。?ね。」



(喜んで、いいのよ・・・・?)



さもなきゃ、いますぐここで、私が、殺すから。



(いいのよ?・・・・)
(いいのよ。・・・)
(逃げて、いいのよ・・。)
(どこにも、逃げ場なんて、ないんだから・・。)
(あっちのドアも、あっちのドアも、あっちの扉も、あっちの窓ガラスも、・・・)
(ぜぇえんぶ、わたしが、閉めたんだから。  )



逃げて。逃げて。逃げて。逃げて。逃げて。逃げて。
逃げて。逃げて。逃げて。逃げて。逃げて。逃げて。
逃げて。逃げて。



ドンっ  ・・・・・・  !



(そこは、外れ。)
「さよなら。バイバイ、わたしの大事な人・・・」
「そこは、地上へと落ちる扉よ。 」
「あなたの為に、開けておいたの。  」
「あなた、いつもだったら、 落ちないじゃない。」
「ここは7階の部屋。・・・」
「こんな危険な扉があるなんて、管理人さんも、どうしちゃってるのかしらね。・・・」
「きっと、皆(住人)トチ狂ってしまってるんだわ。」
「さて。それじゃ、最後に、言い残したこと 言いましょうかね。」
「あなたは、わたしの人生の人形だったのよ。」



Fin.

狂った女性。

狂った女性。

何の物語のないただの恐怖、って、こわいですよね? 何となく、それをイメージして、作りました。 読んで頂けると、幸いです。

  • 小説
  • 掌編
  • ホラー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-11-09

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