突然死

布団の中で冷たくなっていた。朝の日差しが、ぬるま湯の様に射し込む午前5時56分。石みたいになったそれは、確か、最愛だった。茫然と見つめる。昨日まで生きていた筈の、笑顔で憎たらしく私を魅了してきたかつての最愛は、美しく眠ったまま、微動だにしないのである。私は神に祈ろうとして、やめた。

突然死

突然死

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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