浮かれたかった

文化祭や祭りの浮かれた雰囲気が苦手だった。皆本当に浮いていた。地上から数センチ浮いて、そこを楽しげに駆けていく。本人達は全く気付いてない。彼らが怖かった。私は浮かばない。早くしないと、皆に気付かれてしまう。焦りは鉛だった。ますます浮かれた雰囲気と馴染めなくなる。私は浮きたかった。

浮かれたかった

浮かれたかった

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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