僕の頭の中には君を騙してやることしか無かった。あれもこれも全ては君の信頼を得る為だった。そして、いとも容易く成功する。人の信頼とはこうも得やすいものか。だが、僕の作戦は滞った。君の信頼が泥の様に増したのだ。初めは踝、膝下から腰へ。僕は途中で気付いた。これは僕自身の罪悪感なのだと。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted