玉葱

台所で玉葱の皮を剥く。貴方はいつも通り遅くて、沸騰する湯を見下ろした。真っ白い玉葱は、特有の臭いを放っていて、存在感が凄まじい。貴方の好きな味噌汁の具材だけど、ここ最近食べてくれた日はなかった。鍋の火を弱火にする。包丁を持ち、玉葱を切った。この臭いは、こんなにも目に染みるんだね。

玉葱

玉葱

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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