流星群

夜更け前に兄が虫取り網を携えやって来た。何事かと目を見開くと、開口一番「星を捕まえよう」と宣った。馬鹿な――そう思ったが、僕はまんまと虫カゴを持たされた。家からそう遠くない高台で、兄は空を見つめる。「来た」僕は息を呑んだ。本当に、雨の様に降る星があるのだ。兄は網一杯に星を捕まえた。

流星群

流星群

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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