白雪

寒さと飢えは
生きた心地がしなくて
かじかむ指で
刃物を握り
腕を切った
ぱたぱたっと飛沫
赤が滲み
結晶を溶かしていく姿は
毒の侵蝕みたい
ああ

こんなにも
熱かったのか

白雪

白雪

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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