満月を海に浮かべて

ぼちゃん。――それは、月の重さ分だけ水に潜り、またゆっくりと顔を出した。波の上をぼかぼか揺れながら楽しそうに踊っている。この眩い光は、そこら中を優しく照らす癖に、海中の泡(あぶく)は一つ残らず刺すのだった。

満月を海に浮かべて

満月を海に浮かべて

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-08

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