人に 源氏と 呼ばれて生きて/ その手に出来ぬものなどないと 囃されながら/ 惹かれ 焦がれて 育て 娶った/ 愛しい女を 失った/ 育んだ愛に 狎れて 甘えて/ 我に非なしと 自惚れて/ 人に源氏と 呼ばれた男が/ 育んだ 愛もろともに/ 最愛の女を 失った
愛されて 言い訳する野暮 / 言い訳しながら 愛する無粋 / 金輪際 君には見せない そう誓う / だからこうして ここに立つ 原作“Je ne suis pas là pour être aimé” (2005年フランス映画/邦題『愛されるためにここにいる』)
身の程知らずの 男の衝動 / たがが外れた 男の狂気 / 何とでも言え 笑わば笑え / 異形の身でも 愛したかった
サウサンプトンで/ポーカーに負けて 君を知らずに/あと数十年 平凡に/生きながらえるか フルハウスで/3等切符と君を得て 大西洋の/藻屑と果てて 甘んじるかと/訊かれたら あと100回でも/1000回でも フルハウスを/僕は選ぶ じゃなければ君に 出逢えなかった
縁(えにし)を結んで 集った人を 家族と呼ぶと / 縁に引かれて 集った家族が 日々憩う場を 家と呼ぶと / 縁のあやに 笑って泣いて / その家で その家族らが / 歳月かけて紡いでいくもの / それが家門だと / 崇めるものでも けなすものでも 決してないと
酔狂にも10年 / ひとりの女に死に物狂いで惚れた男が 望んだものはと言えば / 高慢と強情の鎧の奥深くに潜む 快活で聡明な女の魂が / いつの日か自らの意志で 己に寄り添ってくれること / ともに寄り添って人生を謳歌すること / ただそれだけだったのに
その男、名はハン・ミングク。 我が主(あるじ)にして、いわく言い難い“変わり種”。 しばしお時間いただけるなら、みなさまに我が主、お目にかけたし。