地上が多重に重なって、五感は神域にたどり着く。ああ、この幸福だ。流れる涙は嬉しいから。全ての罪を背負うとも。永久の眠りに就こうとも。わたしは後悔だけはしないのだろう。微笑む彼の頬を涙が伝う。待ってて。わたしも今そこに行くから。
#高校生 #近未来ファンタジー #現代世界 #別世界 星間(せいかん)高等学校に通う『彼』と、『彼女』は、いつも通りの穏やかな日常を、日々、町の人たちと過ごしていた。だが、そんな平和に見える日常の中にも、一つの大きな『影』、この世界の『裏』とも言える部分が存在していた。それは、この世界で十数年前から懸念され続けている、とある『魔物』たちのことだった--
理想を語って羊水のような文字に揺蕩い、さようならもいえなかった弱さを粉々にして、今日も行儀良く座っています。教えられた箸の持ち方を流し目で愛しみ、しんだ抜け殻をかわいそうにと撫でています。
おいでと言う。やさしい声色。もうなにも怖くないというような、わたしだけを愛す力強い。「おめでとう」もう必要ないからと、譲られたリードは行き場を失って。
もう帰りなさい。と、お帰りなさいは似ている気がする。早く帰れと急かされるたび、帰ってきてくれてありがとうと喜ばれている気になる。
"その出逢いは、仕組まれた運命の輪環を廻す" -------- 近現代の東洋、架空の王国を舞台に繰り広げられる 権謀渦巻く、SFアクション・ファンタジー
神は賽を振った。何のため? 神は世界を創る際、毎回サイコロを振る。天使の最高階級である熾天使となったばかりの天使アデルは、神のその行いが不思議でたまらなかった。 (何故全知全能であるのに判断に迷うことがあるのか)
既にその時は来ていた… 革命に奔走する主人公タカナシ。 一人怪しい行動をする同志カワサキ。 辿り着いた先に待つものとは。 SFショートショート。
タイムマシンはあるとしたら脳だぞ。 比するなら、記憶がハンドルで愛がエネルギーで悟りが鍵の車だ。正しき悟り、涅槃、菩提、ラカン・フリーズを知る日、神愛に満たされる、愛により呼吸する者のみが過去を未来を変えられる。
「あ、お巡りさんだ」「なに?」「ああ、お巡りさんだなぁ」「本当だ、お巡りさんじゃあないか」「やあこんにちわ、お巡りさん!」 今日も彼らは『路』を歩く。 SFダークファンタジーお遍路物語。
僕は病室で息を引き取った。99万9999回目の人生の幕引きだ。 人は死んだら無になる? いいや、違うな。少なくとも僕の場合は記憶をある程度保持したまま輪廻転生する。 それも輪廻転生には過去も未来もないのだ。2000年代を生きたと思えば、来世で猿人類をやっていたりする。 不思議なのは記憶。記憶は忘れていくもので、それ故に辻褄があっていく。
第三次世界大後、崩壊した国土は世界に取り残されたまま、人はそれでも生きていく。 置き去りにされた狭い世界。喉を締め付ける閉塞感に時折、息を詰まらせながら、少年は生きるために武器を取った。 荒廃と傷跡を抱えてなお、人は人と出会い、感情の芽生える生き物だから。 救いようのない人たちの、救われない、これは「愛」の物語。
文明は、どこから来たのだろうか。どこへ行くのだろうか。 延々と、焼却されては再構築されを繰り返し、文明は、果たしてその本質を保つのだろうか--…。 世界の成り立ち、文明の発達と忘却と再発見の繰り返し。それを真に理解するには、人の時間はあまりにも短い。 すべての世界線を俯瞰することができる者がいるとしたら、それは人ではあり得ない。 これは「神さま」と呼ばれる一つの存在と、それによって運命を定められ続けた一人の少女との、長いながい物語。
翌日、神皇アルナ・アース・ルイス・ユニバース改めヘレーネ・ソフィア・フィールデントは日本に向けて飛び立った。全知少女はただ、愛のために旅立つ。出会い、ともに歩み、そして死んでいく。そのすべてが見えるヘレーネは、一人の男を選んだ。それは仕組まれた運命。全知少女が合わせる辻褄。世界は続く。始まりもなければ終わりもない世界。円環に螺旋。そんな世界を終わらせるシナリオをヘレーネは遠き過去2021年1月の神奈川で見た。