雑誌ダ・ヴィンチの”第1回「本の物語」大賞”で3次選考止まり(最終の1つ手前)でした。 昭和30年頃を舞台にしたミステリー要素入りの時代小説です。
海を臨めるはずが、窓の向こうは五月雨に煙ってしまっていた。 ベッドに横たわる女の傍らに、その少年は腰かけていた。 私の今回の依頼は、彼を捜すことだった――
海を臨めるはずが、窓の向こうは五月雨に煙ってしまっていた。 ベッドに横たわる女の傍らに、その少年は腰かけていた。 私の今回の依頼は、彼を捜すことだった――
ある朝目が覚めると、男の額には「U」の字が刻まれていた。 「どうやら馬に蹴られたらしい。」 男は傷痕からそう察するが、いかんせん記憶がない。 昨晩の記憶がすっぽりと抜け落ちているのだ。 男は記憶を求めて、彼女の家を訪ねる。 そこで男は、壁にかかる一枚の写真に気を留めた。 それは乗馬を楽しむ彼女の写真であったが、 鞭を振り上げたその彼女の恰好が、なにかに似ているのだ。
物語作家七夕ハル。 略歴:地獄一丁目小学校卒業。爆裂男塾中学校卒業。シーザー高校卒業。アルハンブラ大学卒業。 受賞歴:第1億2千万回虻ちゃん文学賞準入選。第1回バルタザール物語賞大賞。 初代新世界文章協会会長。 世界を哲学する。私の世界はどれほど傷つこうとも、大樹となるだろう。ユグドラシルに似ている。黄昏に全て燃え尽くされようとも、私は進み続ける。かつての物語作家のように。私の考えは、やがて闇に至る。それでも、光は天から降ってくるだろう。 twitter:tanabataharu4 ホームページ「物語作家七夕ハル 救いの物語」 URL:http://tanabataharu.net/wp/
中学二年生の高杉陽太《たかすぎようた》はごく普通の少年だった。だが、ある日突然、現実に忍び寄ってきた非現実に彼らの日常は侵されていく。 徐々に巻き込まれていくのはクラスメイトから生徒会、教師、警察、ヤクザ、果ては外国まで。それと同時に謎を深めていくのは『神を名乗る少女』と『神を名乗れぬ少女』。だが、彼らに反旗を翻すのは自我を持つ『蛇』と名前もない『騎士』。この世界にはあり得なかった非現実が、この世界へとやってくる。 昨日訪れたはずの今日を繰り返す勇者たちは何のために闘い、何のために死んでいくのか。 少年たちはレベルアップするごとに、少しずつゲームの謎を読み解いていく。 すべての始まりは『World of 'K'nightmare』。それは神が作ったゲーム。それは世界が見た悪夢。それは明日を取り戻すために生きた騎士たちの現実《ファンタジー》である。
30歳のかすみは毎夜夢の中で中学時代に戻ります。 最初は楽しんでいるだけでしたが次第に夢の世界にのめりこみ、現実を見失っていきます。
産業革命が起きる前の英国ロンドン風ファンタジー。マチルダは奇抜な格好と無愛想な性格が玉に瑕の売春婦。レオはそんなマチルダにぞっこんだが、マチルダは店の金を持って失踪する。彼女の隠された秘密とは?
小説「背徳の肖像」で新朝新人賞をとってからというものの、文壇界で駆けだしのそこそこの物書きとして世に認知されるようになった若き青年主人公A。 だがネタに行き詰まり、後が続かなくなっていた。 そんなときに弟夫婦を事故で亡くし、甥の三歳の男の子をひきとることにした。一緒に暮らして行くうちに主人公Aの心の奥深くの地底に長らく眠っていたサディズムという名の怪物が目を覚ます。こうして主人公と幼児の猟奇的で戦慄の日々が始まる。
一人の子供が海岸に立っている。強い風が吹いている。 「何をしているんだい?」一人の大人が声をかける。麦わら帽子をかぶった農夫だ。手は、土を長年いじってきた独特の形をしている。今日は、息子の結婚式の日取りを決めに、車で故郷から、この街に出てきた帰りだ。そんな時、海岸に佇む子供が気になって、思わず車をとめ、近くまで歩いてきたというわけだ。「君は、男かい?女かい?」丁寧な口調で大人は聞く。きっと、そこには子供を育ててきた親ならではの子供に対する気持ちが表れてのことだろう。
高校二年生のあたしは初めて彼とドライブに行った。ダムにできた湖、そこには昔、村があった。睡蓮の花を取ろうとしたあたしは、謝って湖に落ちてしまった。浮かび上がった先には見知らぬ農村が広がっていた。他サイトでも掲載しております。「小説家になろう」 http://ncode.syosetu.com/n2969dc/ 「pixiv」http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1500494